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中耳炎

 急性中耳炎とはバイキン(細菌)が耳の奥にある鼓膜の裏で増え、化膿してしまう病気です。鼓膜の裏は空洞(鼓室)になっていますが、急性中耳炎ではその部屋に、炎症によって作られた膿が貯まり、裏側から鼓膜が押されてしまいます。鼓膜には非常に鋭敏な知覚神経が分布していますので、わずかな力が痛みとして感じられます。

 ではその細菌はどこから侵入するのでしょうか?

 鼓膜は密閉性の高い膜ですので、破れていなければ耳の穴(外耳道)から入った細菌が鼓膜の奥に入り込み、中耳炎を起こすことはありません。鼓室は耳管という管で鼻の奥とつながっており、この耳管を通って鼻から細菌が入り込むために炎症が起こると考えられています。

 急性中耳炎が子供に多い理由は、この耳管が大人に比べ短く、角度も緩やかなため、鼻からの細菌が耳に届きやすいのです。加えて身体に侵入した細菌を攻撃し身体を守る物質(抗体)を作る力が大人に比べて弱いため、中耳炎になり重症化してしまうわけです。

 治療は細菌を殺菌する効果のある抗生物質を使います。用法は飲む場合(内服)と直接耳に入れる方法(点耳)に分けられます。また痛みが強い場合は痛み止めも追加します。症状が強い場合は鼓膜を切って、鼓室の膿を外に出すことで鼓膜に加わっていた圧迫を取り除くことにより、痛みが軽くなります。鼓膜はメスで切ると1週間ほどで閉じ、後遺症が残ることはほとんどありません。しかし膿の圧力に耐えかね自然に破れた鼓膜は、きれいに閉じず鼓膜に穴が残ってしまう場合があります。

 家での注意事項は安静にして休むことです。先にも述べましたが、中耳炎は耳だけの病気ではなく、鼻にも炎症がありますので、いわゆるカゼに準じた治療が必要です。学校は中耳炎の程度により異なりますが強い痛みや高い熱があるときは、1~2日は休むべきと思います。食事は食べられる物を取ってください。抗生物質は下痢をおこしやすいですので(約4割)、ヨーグルトなどの乳酸菌を取ることもお勧めです。お風呂は体力を消耗しますので、熱がある場合1~2日は入浴を控えて下さい。身体が汚れているようでしたら入浴を許可しますが、長湯にならないようにして下さい。また耳に水が入らないように気をつけ、湯冷めに注意して下さい。

 治りにくい中耳炎は、耐性菌という抗生物質が効きにくい細菌が原因でおこります。場合によっては入院治療になることもあります。この菌は集団保育をしている乳幼児に罹りやすいことがわかっており、特に集団保育を受けているお子さんは気をつける必要があります。

 子供の頃に急性中耳炎を繰り返すと、耳の骨の発育が悪くなり、滲出性中耳炎や真珠腫性中耳炎といった別の病気を起こしやすくなります。繰り返し中耳炎を起こしているお子さんは、かぜ症状がみられたら中耳炎にかかっていないか気をつけてあげて下さい。早期治療が重症化を防ぐ有効な手段です。また耳の痛みがなくなったからといって治療を中断すると、炎症が慢性化し滲出性中耳炎という難聴を主体とする中耳炎に移行することがあります。完全に治ったか最後まで診察を受けるようにして下さい。

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