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SLEEP DISORDER
睡眠障害外来
睡眠の役割とメカニズム
睡眠の主な役割は体を休める、けがの修復・成長、記憶の固定、ストレスの発散などです。そのメカニズムとして、疲れると眠くなるのは、脳の疲労により睡眠促進物質が蓄積されるためと考えられていました。 最近ではスニップスと呼ばれるたんぱく質群のリン酸化も一因とみられており「睡眠圧」とも呼ばれます。夜になると眠くなるのは体内時計の働きであることが判明しています。この睡眠圧と体内時計が睡眠のしくみを説明する仮説として広く受け入れられており、ツー・プロセスモデルと呼ばれます。
覚醒中の疲労蓄積による睡眠圧は、目覚めている時間が長いほど強くなります。一方、覚醒力は体内時計から発信され、睡眠圧に打ち勝ってヒトを目覚めさせます。メラトニンが分泌される就寝時刻の1-2時間前になると、まるで支えを失った柱のように急速に覚醒力が低下し、この強まる睡眠圧と急速に弱まった覚醒力のバランスが、自然な入眠を促します。いったん眠りに入ると睡眠圧は徐々に減少し、その人にとって十分な時間の睡眠をとると、睡眠圧は消失して私たちは覚醒します。
睡眠と覚醒を調節するために、体内時計は生体機能を総動員します。例えば、活動する日中には脳の温度を高く保ち、夜間は体から熱を逃がして脳を冷やします。そのため就寝前の眠気が強くなる時間帯は、脳が急速に冷える時間と一致しています。また同じ頃、体内時計ホルモンであるメラトニンが分泌を始め入眠を促します。朝方になるとメラトニンの分泌が弱まり、覚醒作用を持つ副腎皮質ホルモンの分泌が始まります。また脳の温度が自然に高くなり、このような準備状態が整って、私たちは健やかな目覚めを迎えます。
REM睡眠とnon-REM睡眠
通常入眠すると、まず深いノンレム睡眠に入ります。ノンレム睡眠は60分前後続き、それが終わるとレム睡眠と呼ばれる浅い睡眠に移ります。このノンレム睡眠とレム睡眠のセットが睡眠サイクルで、1サイクル90~120分前後、一晩に4~6回程度繰り返されます。睡眠サイクルですが、睡眠の後半になるほど、深いノンレム睡眠が少なくなり、逆にレム睡眠の割合は大きくなります。一般にノンレム睡眠は夢をみず、不要な脳神経細胞どうしのつながりを解除するなどして、脳の休息や成長を促していると考えられています。レム睡眠は覚醒時に近い脳波が検出され、記憶の形成に重要な役割を果たす海馬は、レム睡眠中に盛んに活動しています。ステージ3と呼ばれる深いノンレム睡眠では、デルタ波という1秒間に1~4回程度のゆっくりとした振幅の脳波がみられ、このデルタ波がみられる睡眠を徐波睡眠と呼びます。睡眠中に徐波睡眠が多くとれると、脳の休息につながり自律神経が安定しますし、先ほど説明した通り成長ホルモンの分泌も多くみられます。眠りの前半では脳の休息を第一に、後半では記憶の整理、という順番で睡眠は構築されているわけです。
睡眠時無呼吸症候群とは?
起きている時には問題がないのに眠ると息が止まってしまう、このような病気を睡眠時無呼吸症候群といいます。厳密にいうと、「1時間の睡眠中に10秒以上続く無呼吸が5回以上あり、日中の眠気を伴うもの」と決められています。なぜ起きて いる時には息が止まらず、眠ると止まるのでしょう?眠ることにより脳の働きが弱くなって呼吸が止まってしまう場合があります(中性性無呼吸)。しかし頻度はとても少なく、ほとんどは眠ることによってのどが狭くなり息が止まってしまいま す。睡眠は身体を休めるために必要な行動で、起きているときに働いている脳を休ませ、重力に抵抗して張りつめている筋肉の緊張をやわらげる効果があります。舌は筋肉でできているため仰向けで眠ると重力の影響を受けのどの奥に落ち込み、のどが狭くなってしまいます。健康な方では少々落ち込んでも、のどの奥に空気の通り道が十分ありますが、顎が小さかったり、扁桃が大きかったり、肥満によって内脂肪が付着してのどが狭くなっていたりすると、息が止まります。息が止まると酸素が身体に取り込まれないため、酸素欠乏状態に陥ります。5分間この状態が続くと死亡してしまいますが、通常は危険を察知し脳が目覚め、筋の緊張が戻ることにより気道は再開通【文章が途切れているかもしれません】
検査
睡眠時無呼吸症候群は、眠っている時に身体の変化がみられる病気ですから、起きている時に診察をしても診断がつきません。眠った時の呼吸状態を調べるために、検査の機械を家に持ち帰り調べてみて下さい。この検査(簡易検査)で重症の睡眠時無呼吸症候群が疑われる場合、1泊の入院検査(精密検査)を行う必要がでてきます。
治療
眠っているときに呼吸の通り道(気道)が狭くならなければ、睡眠中の呼吸停止はなくなります。扁桃が大きかったり、鼻やのどにポリープがあり気道を狭めている場合は、手術治療が有効です。筋力の低下や内脂肪の増加による気道狭窄は手術では治せません。現在最も有効と考えられている治療法は、経鼻的持続陽圧呼吸療法(CPAP)です。これは風船を膨らませるように鼻から空気を送り込んで、気道の閉塞を空気の圧力で取り除くものです。非常に有効な治療ですが、眼鏡と同じように使い続けなければ効果が得られません。
なぜ睡眠時無呼吸症候群を治療しなくてはならないのか?
重症の睡眠時無呼吸症候群の患者様を無治療で経過観察した場合、10年後には約30%の方が死亡されたことが判明しています。脳が休息を取れていないため、日中に眠気がみられ、居眠り運転で事故を引き起こしたり、酸素欠乏が続くことにより 心臓、脳血管への負担が増え、心筋梗塞、脳梗塞、脳出血などで亡くなったりする確率がとても高くなっています。これらの危険は、治療を受けることにより改善されることが証明されているため、検査をきちんと受け、病気があるか、重症度はど の程度か、治療が必要か などを検討することが大切なわけです。
SHINODA ENT CLINIC
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